2026年3月23日、日経平均株価は前営業日比1,857円安(−3.48%)の51,515円で取引を終えました。一時は下げ幅が2,600円を超え、5万円の節目が意識される場面もありました。
背景にあるのは、中東情勢のさらなる緊迫化です。トランプ米大統領がイランに対し「48時間以内にホルムズ海峡を開放しなければ発電所を攻撃する」と警告。イラン側は徹底抗戦の構えを崩しておらず、原油先物は1バレル100ドル近辺で高止まり。欧米の利下げ観測は後退し、リスク資産全般に売り圧力がかかる展開となりました。
こうした相場の中で、低所得投資家まねせんも手元の資金とポートフォリオを見直し、いくつかの売買を行いました。今回はその取引内容を時系列で振り返りながら、判断の根拠と反省点を整理します。
取引の前提 予算の組み立て
もともとの投資予算は5万円でした。しかし、これだけの下落幅を目の前にすると、もう少し買い余力を確保したいという気持ちが出てきます。
そこで検討したのが、2口保有していた SPDRゴールド・シェア(1326) のうち1口の利益確定です。金価格も調整局面には入っていましたが、取得単価57,525円に対して含み益が出ている状態。残り1口は引き続き保有しつつ、「守りの資産を一部現金化し、大幅に下落した資産への買い資金に振り向ける」というリバランスの考え方で、1口の売却を決断しました。
これにより、投資可能額は約12万円(手元5万円+ゴールド売却益約6.3万円)まで拡大しています。
取引記録(時系列)
1. SPDRゴールド・シェア(1326)の利益確定 ── 9:44
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取引 | 売付(NISA成長投資枠) |
| 数量 | 1口 |
| 約定単価 | 63,870円 |
| 損益 | +6,345円(取得単価57,525円) |
寄付後の早い段階で約定できました。SPDRゴールド・シェアはこの売却で残り1口となりますが、ステート・ストリートのゴールド投資信託(ヘッジあり・なし)は引き続き含み益を維持したまま保有を継続しています。金のポジション全体を手放したわけではないです。
2. 口座区分の選択ミスと対処 ── 9:46〜9:50
次に、既に保有している高配当ETFの 上場日経高配当50(399A) をNISA枠で買い増ししようとしたところ、焦りから口座区分を「特定口座」のまま注文を出してしまいました。
| 取引 | 口座 | 数量 | 約定単価 |
|---|---|---|---|
| 買付 | 特定口座(誤り) | 15株 | 1,978円 |
| 売付 | 特定口座(修正) | 15株 | 1,981円 |
すぐに売却して対処しましたが、結果的に買値よりも3円高い1,981円で売れ、微益(税引前+45円)で収まりました。パニック相場の中で冷静さを欠いたことは反省点ですが、損失を出さずにリカバリーできたのは幸いでした。
教訓:暴落時こそ「口座区分」の確認を忘れずに。
3. NISAでの買い直し ── 9:49
改めてNISA成長投資枠で同銘柄を買い増ししました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | 上場日経高配当50(399A) |
| 取引 | 買付(NISA成長投資枠) |
| 数量 | 15株 |
| 約定単価 | 1,975円 |
先ほど特定口座で買った価格(1,978円)よりもさらに3円安く取得できました。結果論ではありますが、ミスを経たことでかえって有利な取得単価になっています。
4. GX防衛テック-日本株(513A)の買い増し ── 9:53
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取引 | 買付(NISA成長投資枠) |
| 数量 | 22株 |
| 約定単価 | 880.0円 |
今回の取引の中で最も意識的に買い増しした銘柄です。GX防衛テック-日本株式ETF(513A)は、2026年2月に上場したばかりの防衛関連テーマETFで、既にポートフォリオに組み入れていましたが、この下落局面で追加購入しました。川崎重工業、三菱重工業、IHI、NEC、スカパーJSATなど13銘柄で構成されています。
購入の根拠は以下の通りです。
地政学リスクと防衛予算の拡大: 日本の2026年度防衛予算は9兆円超の見通しで、政府は「防衛装備品の輸出要件の緩和」を含む3文書の前倒し改訂も進めています。中東情勢の長期化は、防衛関連セクターへの資金流入を後押しする構造にあります。
大幅下落局面での取得: 当日の日経平均は一時5%超の下落。市場全体がリスク回避一色となる中で、中長期的にはむしろ需要が高まるセクターを割安に取得できたと考えています。
5. 投資信託の追加スポット購入 ── 9:53〜10:03
| 銘柄 | 口座 | 金額 |
|---|---|---|
| 楽天・高配当株式・日本ファンド(四半期決算型) | NISA成長投資枠 | 20,000円 |
| SMT 日本株式モメンタムファンド | NISA成長投資枠 | 30,000円 |
楽天・高配当株式ファンドは、3月25日の決算(分配金権利日)を控えたタイミングでの購入です。暴落によって基準価額が下がった局面で買い付けることで、口数を多く確保できるメリットがあります。
SMTモメンタムファンドも同様に、「安い基準価額でまとまった金額を投入する」という投資信託ならではの買い方を意識しました。
取引まとめ
今回のポイントを整理すると、以下の3点になります。
① ゴールドの一部利確でリバランス 2口保有していたSPDRゴールド・シェアのうち1口を利確し、下落した既存銘柄への買い増し資金を捻出。残り1口は継続保有で、ゴールドのポジションを完全には崩していません。
② 口座区分のミスは即座に修正 パニック相場での注文ミスは誰にでも起こりうるもの。損失を最小限(むしろ微益)で抑えられたのは、すぐに修正行動を取れたからです。
③ 既存銘柄の買い増しで平均取得単価を改善 今回購入した銘柄はすべて既にポートフォリオに組み入れていたものです。大幅下落の局面で買い増しすることで、平均取得単価を引き下げる効果も期待できます。「攻め」の防衛テーマETFと「守り」の高配当ETF・ファンド、どちらもバランスよく厚みを増しました。
相場の見通しと留意点
今日の終値51,515円は、年初来高値(59,332円・2月26日)から約13%の下落水準です。75日移動平均線(53,283円付近)を明確に割り込んでおり、チャート上の中期トレンドは転換しています。
トランプ大統領が示したホルムズ海峡の開放期限は日本時間3月24日朝。ここからの展開次第で、さらなる下落も、反発も十分にありえます。なお、3月19日(現地時間)に行われた日米首脳会談では、ミサイルの共同開発・共同生産を含む防衛協力の強化や、米国産エネルギーの共同備蓄構想などが合意されています。防衛セクターにとっては中長期的な追い風材料であり、今回の513A買い増しの判断にも影響しています。
今回の取引はあくまで「低所得でもコツコツ続ける資産形成」の一環です。相場が大きく動いた日にどう判断し、何を買い、何を失敗したのか。その記録を残すことが、自分自身の投資力を高める一番の方法だと思っています。
暴落は怖い。でも、記録を残し、振り返ることで、次はもう少し冷静に動けるはず。
今日も一日、お疲れさまでした。