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金ETFは「ヘッジあり」「なし」どっちを買う?円安・円高で配分を変える戦略

最近、金のETFを買うときに「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」のどちらを選ぶかで迷う人が増えています。私自身も、円高にも円安にも対応できるように、両方を組み合わせる方法を考えてきました。今回はさらに、円安・円高の局面で配分を変えるという発想について書いてみます。

ヘッジあり・なしの違い

まず基本的な違いを整理します。

  • 為替ヘッジあり:為替変動の影響をできるだけ排除し、金価格そのもの(ドル建て)の動きに連動。円高・円安の影響を受けにくいが、ヘッジコストがかかる。
  • 為替ヘッジなし:金価格に加えてドル円の為替変動も反映。円安時はプラス、円高時はマイナス要因になる。

円安・円高と金ETFの関係

円安になると、為替ヘッジなしETFは為替差益も加わって価格が上がりやすくなります。一方、円高になるとその逆で、金価格が上がっても円建てでは伸びが鈍くなることもあります。

配分を変える戦略

ここで面白いのが、円安か円高かによって「ヘッジあり」と「ヘッジなし」の比率を動的に変える方法です。

  • 順張り戦略:円安トレンド時はヘッジなしを多めに、円高トレンド時はヘッジありを多めにして、その流れに乗る。
  • 逆張り戦略:円安が行き過ぎたらヘッジありを多めに、円高が行き過ぎたらヘッジなしを多めにして、反転を狙う。

簡易シミュレーション

金価格が±10%、為替(ドル円)が±10%動いた場合のパフォーマンスを比較してみます。

シナリオ ヘッジあり(%) ヘッジなし(%) 半分ずつ(%)
金+10%、円安+10% +10.0 +21.0 +15.5
金+10%、円高-10% +10.0 -1.0 +4.5
金-10%、円安+10% -10.0 -1.0 -5.5
金-10%、円高-10% -10.0 -19.0 -14.5

円安局面ではヘッジなしの伸びが大きく、円高局面ではヘッジありが下落を抑えています。半分ずつ持つと両方の中間的な結果になります。

今の為替水準での配分例

例えば現在の150円前後は過去20年で見ても円安寄りの水準です。私は「まだ円安トレンドは続くかも」と考え、順張り戦略で以下のような積み立て配分をしています。

  • ヘッジなし:3,000円
  • ヘッジあり:2,000円

これなら金価格の上昇と円安メリットを両方取りにいけます。

まとめ

ETFは単に「あり」「なし」を選ぶだけでなく、円安・円高の局面に合わせて配分を変えるという発想もあります。長期の積み立て投資では、為替トレンドをざっくり見ながら柔軟に調整することで、リスクを抑えつつリターンを高めることができるかもしれません。

…とはいえ、これはあくまで素人の私の考え方です。為替の予測は難しいので、迷ったときは両方を同額買ってみて、しばらく運用してから自分に合った比率を選んでも良いと思います。